都市の利便性と豊かな自然、スポーツが織りなす圧倒的総合力。

船橋市(千葉県)ーー1718ニホン探索(57/1,718)

ふなばしアンデルセン公園

「地方発!日本再生」を掲げ、全国1,718の市町村を巡る私の旅も、今回で57番目の地を迎えた。訪れたのは、東京のベッドタウンとして圧倒的な人気を誇る、千葉県船橋市である。

実は、この船橋市、私にとって単なる「取材地」ではない。私はこの街にマンションを購入し、月に2~3日ほどは家族全員で週末を過ごす、いわば「10%市民」として生活しているのだ。固定資産税もきちんと納めている(笑)。日本各地を飛び回ってきた私だが、二拠点生活の拠点として選んだのが、まさにこの船橋であった。地元の松山市の市場価格とそれほど変わらない価格でありながら、都心へのアクセスが抜群で、将来的に価値が下がるリスクが少ないと確信したからだ。

今回は、10%市民としてのリアルな目線も交えつつ、船橋市の魅力発信を担う市役所の広報課のご担当者にお話を伺った。全国のほとんどの自治体が人口減少に頭を悩ませる中、船橋市は着実に人口を伸ばし続けている。その理由を紐解くと、この街が持つ驚異的な「総合力」が見えてきた。

訪問先のオリジナルソングを作っています。ぜひブログと共にお楽しみください。

Yeah, Yeah... どこを目指す? どこでヤる?
東京の手前? いや、ここが世界の中心
オールマイティ、オールウェザー、ノンストップ!
F-TOWN、船橋! 声上げな!っぺ!

改札抜けたら広がるワンダー
船橋ナンバー、走るストリートのランナー
都会の顔して、実はディープなカントリー
農業・漁業・加工に商業、隙のないカントリー
小松菜のグリーン、目が覚めるフレッシュ
ニンジンのオレンジ、街を染めるフラッシュ
畑を耕し、未来をビルド
これが俺らの誇るホームフィールド!

海側に回りゃ三番瀬のウェーブ
ホンビノス貝、バケツにセーブ
スズキの水揚げ、日本一のプライド
船橋の「ばか貝」喰って、テンションもワイド
おめぇら知ってっけ? この街の底力
ただのベッドタウンじゃねえ、光る宝
「あおじ」になるまで働く職人の技
今日も街を回すぜ、ほら!

ここは船橋! なんでも揃う街だっぺ!
限界の先まで、みんなで突っ走るべ!
シャカリキに遊んで、ガッチリ稼ぐライフ
農業・漁業・スポーツ、全部が最前線(トップライン)
La La La... 船橋、最強のマルチバース!
この鼓動(ビート)、おめぇの胸に響かす!

週末のゲート、中山競馬場
有馬記念の直線、震えるスタンド
歓声の嵐、夢を掴むハンド
それだけじゃねえ、スポーツの聖地
戦う男たち、刻む歴史
ダイヤモンドを走る白球の軌跡
ぶつかる肉体、楕円の衝撃

そしてコートを支配する、熱いブースト!
赤き魂、チャレンジング・レッドで急げ
空中を舞うボール、ネットを揺らす
ブースターの熱気で、冬でも汗をかく
負けられねえゲーム、プライドを懸け
「これ、どうすんべ?」なんて迷いはねえ
攻めて、攻めて、勝ちを捥ぎ取るスタイル
船橋のエンタメは、いつだってプロファイル!

ららぽーとでチル、IKEAでルート確認
新京成に乗って、ローカルを深くイン
都会的なセンスと、泥臭いパッション
混ざり合うここにしかないセッション
「いいあんばい」じゃ満足できねえ
てっぺん取るまで、誰も止められねえ!

ここは船橋! なんでも揃う街だっぺ!
限界の先まで、みんなで突っ走るべ!
シャカリキに遊んで、ガッチリ稼ぐライフ
農業・漁業・スポーツ、全部が最前線(トップライン)
La La La... 船橋、最強のマルチバース!
この鼓動(ビート)、おめぇの胸に響かす!

F.U.N.A.B.A.S.H.I.
1次も2次も3次も、全部がパーフェクト
プロのゲーム、興奮のエンタメ
全部詰まった、これが俺らの街
…そうだっぺ?
F-TOWN... Out.

全てが揃う「オールマイティー」な街の真価

「船橋は一言で言うと、どういう街ですか?」という私の問いに対し、田中さんは誇らしげにこう答えてくれた。 「都心からのアクセスが良く商業施設も充実している一方で、北側には緑が広がり、南側には三番瀬などの豊かな海もある。本当にすべてが揃った、総合力のある街なんです」

まさにその通りだ。私が船橋に滞在して強く感じるのは、生活者としての現役世代や子育て世代が非常に多く、街全体に活気が満ち溢れていることだ。シニア層が目立つ地方の市町村とは一線を画す、圧倒的なエネルギーがある。

産業のバランスも素晴らしい。北部の広大な大地では、全国的に有名な小松菜や枝豆、そしてブランドを誇る「船橋のなし」などの農業が盛んだ。さらに南部の豊かな海に目を向ければ、スズキの漁獲量は日本トップクラスを誇り、最近ではSDGsの観点から「コノシロ」という魚の活用にも力を入れているという。

さらに、商業、エンターテインメントやスポーツの拠点としての側面も忘れてはならない。「ららぽーとTOKYO-BAY」や「IKEA]等の巨大商業施設や、有馬記念の「中山競馬場」といった競馬の聖地があるだけでなく、プロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」の新しい1万人規模のホームアリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY」が誕生したばかりだ。 バスケは音や演出の反響が凄まじく、野球やサッカー以上の臨場感とエンタメ性がある。来シーズンこそは、富樫勇樹選手を中心にぜひ優勝し、街を挙げたパレードを実現してほしいと、10%市民の私も今からワクワクしている。他にもラグビーチームや、プロ野球独立リーグの「千葉スカイセイラーズ」など、多様なスポーツが市民の生活に溶け込んでいる。あの名門・市立船橋高校(市船)の活躍も街の大きな誇りであり、スポーツが身近にある土壌が、街のアイデンティティを強固にしている。

「ららぽーと東京ベイ」「IKEA」「イオンモール船橋」等の商業施設も豊富

急発展を遂げる南船橋と、子育て世代への手厚い支援

現在、特に熱いのが南船橋エリアの開発だ。商業的な賑わいだけでなく、行政サービスも急速に拡充されている。その象徴が、2026年7月にオープン予定の「船橋市児童相談所」である。 中核市である船橋市が、自前の児童相談所を持つことの意味は非常に大きい。これにより、流入が続く子育て世代や現役世代のニーズを的確に捉え、子どもたちの安心・安全をより手厚くカバーできる体制が整う。現市長が子育て支援を最重要視していることもあり、ハード・ソフトの両面から「住みたくなる街」としての説得力が磨かれている。

しかし、急激に発展し、人が増え続けている街だからこその「長年の課題」もある。それは慢性的な交通渋滞だ。 私も船橋市内の拠点へ向かう際、いつも道路が真っ赤に渋滞していて、時間の読みづらさに苦笑いすることがある。古くから港町や宿場町として栄え、計画的な区画整理が行われる前に建物が密集してしまったため、道路の拡幅や整備が追いついていないのだ。片側一車線の道路が多く、朝夕だけでなく日中も渋滞が多発し、バスの運行時間が読めないこともある。すでに建物が立ち並ぶ現状では、根本的な解決が難しいというジレンマも抱えているが、これもまた、街が活況を呈している証拠の裏返しなのかもしれない。

ふなばしアンデルセン公園には、子供が遊べる遊具やアスレチック、制作等の体験コーナー、動物や花等自然とのふれあい、飲食店のフードコート等豊かな週末を満喫できる施設が充実している。

贅沢な産業資源を活かした地域活性のチカラ

船橋には他にも「魅力的な宝」が溢れている。 例えば、地産地消の取り組みとして、地元の小松菜を活用した「小松菜ハイボール」や「小松菜パスタ」が一部の居酒屋や飲食店で提供されている。緑鮮やかで健康的な非常にユニークなメニューだ。また、梨農家がシャインマスカットやブドウの栽培に新しく挑戦するなど、農業のブランド力強化も進んでいる。

ふるさと納税に目を向ければ、市内に工場を構える「サッポロビール」が返礼品の人気を誇っているという。しかし、産業のバランスの良い船橋であればプロスポーツチームや、豊富な一次産品を組み合わせた、独自の体験型返礼品やコラボ商品を開発する余地は、まだまだ残されているはずだ。

都市としての圧倒的な利便性と、豊かな自然、そして地域を熱狂させるスポーツ文化。これら全てが奇跡的なバランスで調和している船橋市は、日本の新しい都市モデルの可能性を秘めている。

バスケットボール、ラグビー、野球と3つのプロスポーツクラブがあり、有馬記念の中山競馬場もある船橋は、スポーツエンターテイメントの集積地と言える。

船橋市の情報まとめ

千葉県の西北部に位置する、人口約64.5万人の都市。都心へのアクセスが良く、大型商業施設が集積する利便性の高さからベッドタウンとして高い人気を誇る一方、豊かな自然も共存する総合力のある街である。太宰治が滞在した歴史や、豊かな東京湾の恵みを受ける港町としての背景も持つ。

産業: 臨海部には京葉工業地域が広がり、商業施設が多数立地する。農業では小松菜、枝豆、「船橋のなし」が全国的に有名。漁業ではスズキの漁獲量が日本トップクラスを誇る。

文化・観光: 「ふなばしアンデルセン公園」は全国的にも高い人気を誇るテーマパーク。また、千葉ジェッツのホームアリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY」や中山競馬場など、スポーツ・エンタメ文化も成熟している。

グルメ: 東京湾で獲れる新鮮なホンビノス貝やスズキ、独自の伝統を持つ「船橋三番瀬海苔」。地元居酒屋で愛される「小松菜ハイボール」や地元の梨を使ったスイーツも人気。

今回お話を伺った方

船橋市役所 広報課 ご担当者様 船橋市の強みである「都市の利便性」と「豊かな自然・産業」の調和を、市内外へ向けて多角的に届ける役割を担う部署。市公式の「魅力発信サイト」やSNS(旧Twitter等)を運営し、市民の愛着(シビックプライド)の醸成と、新たな移住・定住者の呼び込みに向け、日々クリエイティブな広報活動を展開している。

筆者プロフィール

福本 拓元(ふくもと たくゆき) 株式会社ニホンノチカラ 代表取締役。1975年愛媛県生まれ。18歳で渡米し、異文化の中で「日本の価値」を再認識。帰国後、株式会社ユーグレナの創業に参画し、取締役として東証一部(現プライム)上場に貢献。「ミドリムシで地球を救う」活動に20年捧げた後、2025年、原点である地方創生を目指し「ニホンノチカラ」を創業。全国1,718市町村を巡り、地方の宝を発掘する「1718ニホン探索」を継続中。