国内シェア9割の「手袋のまち」から未来へ!電通PR出身の若きリーダー・上村一郎市長と描く「ワクワクする東かがわ市」
東かがわ市(香川県)ーー1718ニホン探索(89/1,718)
東かがわ市 上村一郎市長(左)
引田漁港の堤防を活用した「湾岸アート」
全国47都道府県・1,718すべての市町村を巡る「1718ニホン探索」。89番目に訪れたのは、香川県の東端に位置する東かがわ市です。
瀬戸内海に面したこの地で迎えてくれたのは、就任当時四国最年少として話題を集め、現在2期目・8年目を迎えた上村一郎市長。自衛隊、電通PR、国会議員秘書という異色のキャリアを持ち、民間視点とPR感覚を市政に吹き込んでいる注目の若手リーダーです。
市内に足を踏み入れてまず感銘を受けたのは、各観光スポットに統一されたマップ看板が設置され、街全体がシームレスに回遊できる導線設計が施されていたことでした。「境界線は行政が引いたもの。来訪者がどう巡るかが大事」と語る上村市長の言葉通り、街全体に緻密なPR戦略と「ワクワク」を生み出す仕掛けが張り巡らされていました。
訪問先のオリジナルソングを作っています。ぜひブログと共にお楽しみください。
Yo, ここは東の玄関口 讃岐の果てから 始まるストーリー 温もりも甘みも ぎゅっと掴むぜ 東かがわ市、Ready to go! シェア日本一 手袋のクラフトマンシップ 冷たい風さえ 温もりにシフト 引田(ひけた)の海に 浮かべた夢 ハマチ養殖発祥 ここがルーツで 波を越えて掴む でっかいチャンス 歴史と誇りが 生むアドバンス ほんまにええとこ、いっぺん来てみん? 和三盆の甘み 口でとろけん? 伝統の技が 紡ぎ出すメロディ 甘い誘惑 ほっこりする日 何しょんな? 早よ寄ってきーまい ここにおったら 心ほどけていくわい ワクワクが止まらん 東かがわ! (男女一体で 創る明日) 手と手を繋いで 未来へパス (行政も民間も 巻き込むクラス) 海の青、山の緑、人のぬくもり おいでまい! ここが最高のステージ! 新しい風 街中をノック チャレンジする人 ぎょうさんおるんよ 伝統×未来 起こす化学反応 まんで見事な この街の感動 じっとしとれん、動き出そや! 東の端から 日本中へ届かす声! ワクワクが止まらん 東かがわ! (男女一体で 創る明日) 手と手を繋いで 未来へパス (行政も民間も 巻き込むクラス) 海の青、山の緑、人のぬくもり おいでまい! ここが最高のステージ! 手袋で包む 街のぬくもり 和三盆みたいに 甘い笑顔に ハマチのように 時代を泳げ 東かがわ市から、Waku-Waku Never Ends!
圧倒的シェア9割の「手袋のまち」と、世界初のハマチ養殖のDNA
東かがわ市は、国内産手袋のシェア約9割を誇る「日本一の手袋の街」です。ファッション用はもちろん、プロ野球選手のバッティンググローブやプロサッカー選手のキーパーグローブ、消防士向けの特殊耐熱手袋など、ミリ単位の職人技が要求される超高品質分野で独占的な地位を築いています。
暖冬やスマートフォンの普及といった時代の変化に対し、現在はその卓越した縫製技術を応用したバッグやレザー小物づくり、さらには民間主導の「オープンファクトリー」へと進化を遂げています。工房を一般開放し、瀬戸内国際芸術祭のアート展示とも連動させることで、職人の手仕事を直接見せてファンを創出する取り組みは、地方の伝統産業イノベーションとして素晴らしいモデルです。
また、約100年前に野網和三郎氏が世界で初めてハマチ(ひけた鰤)の養殖に成功した「挑戦の海」でもあります。重労働ゆえの担い手不足や瀬戸内海の水質変化という課題に対し、現在は軽作業で高齢者や若者も参入しやすい「生牡蠣の養殖」という新たな挑戦を進めています。
「手袋資料館」では、東かがわ市の手袋産業の歴史等が展示されています。
世界初のハマチ養殖に成功した安戸池
讃岐和三盆の「ばいこう堂」
人口減少を前提に「ワクワク」と「シビックプライド」を育む
現在、市の人口は約2万5千人、高齢化率は43%。「人はもう増えない。減ることを前提に街の質を高める」と上村市長は明言します。下を向くのではなく、長所を徹底的に伸ばして街の空気を前向きにする姿勢に、私は強い共感を覚えました。
市では独自の地域ペイメントアプリを活用し、清掃活動などのボランティアに参加した市民にポイントを付与する仕組みを導入。さらに年間約20件の市民や企業の地道な挑戦を表彰する制度を設け、市民が自分の街に誇り(シビックプライド)を持てる環境を整えています。
新しいブランドステートメント「ただいま 手袋のまち」には、住んでいる人はもちろん、帰省した人や初めて訪れた人にも温かく「おかえり」と言える街にしたいという願いが込められています。かつて私が全国を行商していた頃、地方で温かく迎えられたときの原体験と重なり、胸が熱くなりました。
ピンチをチャンスに変え、伝統を進化させながら未来へ挑戦し続ける東かがわ市。地方から日本を再生するエネルギーが、この地に確かに息づいていました。
「白鳥神社」に飾られている風鈴
讃州井筒屋敷
とらまるパペットランド(人形劇ミュージアム・人形劇場)
東かがわ市の情報まとめ
香川県の東端に位置する、人口約2.5万人の都市。瀬戸内海の穏やかな海と阿讃山脈の緑に囲まれ、温暖な気候に恵まれている。江戸時代から続く伝統製法の「和三盆糖」や世界初の「ハマチ養殖」、国内シェア約9割を誇る「手袋」など、全国に誇る独自のものづくり産業と食文化が深く根付いている。
産業:国内生産シェア約90%を誇る手袋産業を中心に、革製品や縫製加工が盛ん。水産業ではハマチ(ひけた鰤)養殖の発祥地であり、近年は生牡蠣の養殖にも挑戦している。
文化・観光:瀬戸内国際芸術祭の舞台にもなるオープンファクトリーや白鳥神社、レトロな街並みが残る引田地区の歴史的風情、絹島・丸亀島などの豊かな自然景観が広がる。
グルメ:伝統製法で作られる上品な甘みの「讃岐和三盆糖」、脂の乗ったブランド魚「引田ぶり」、大粒で濃厚な生牡蠣、本場の讃岐うどんなど多彩。
今回お話を伺った方
東かがわ市 市長 上村 一郎(うえむら いちろう)氏 東かがわ市長。1980年生まれ、香川県東かがわ市(旧大内町)出身。自衛隊、電通パブリックリレーションズ(現・電通PRコンサルティング)、国会議員秘書を経て、2019年に当時四国最年少の39歳で東かがわ市長に初当選。現在2期目。「ワクワクする東かがわ市」をビジョンに掲げ、民間主導のオープンファクトリー支援、生牡蠣の新規養殖、デジタル地域通貨を活用したシビックプライド向上など、先進的な地方創生施策を牽引している。
筆者プロフィール
福本 拓元(ふくもと たくゆき) 株式会社ニホンノチカラ 代表取締役。1975年愛媛県生まれ。18歳で渡米し、異文化の中で「日本の価値」を再認識。帰国後、株式会社ユーグレナの創業に参画し、取締役として東証一部(現プライム)上場に貢献。「ミドリムシで地球を救う」活動に20年捧げた後、2025年、原点である地方創生を目指し「ニホンノチカラ」を創業。全国1,718市町村を巡り、地方の宝を発掘する「1718ニホン探索」を継続中。













