1718ニホン探索プロジェクト、始動。「銅の町」から「令和のまちづくり」へ
新居浜市(愛媛県)―― 1718ニホン探索(1/1,718)
「1718ニホン探索」の記念すべき最初の訪問市町村。私、福本拓元の故郷である愛媛県新居浜市から、この壮大なプロジェクトが幕を開けました。
全国1,718市町村をすべて回り、地域のポテンシャルと課題を浮き彫りにするこの挑戦。そのスタートにあたり、新居浜市の古川たくや市長にお話を伺いました。
新居浜市古川たくや市長(左)、ニホンノチカラ福本(右)
新居浜駅に降り立つと、心地よい潮の香りと、どこか懐かしい工場の音が迎えてくれました。私の原点であるこの街は、かつて別子銅山の開坑とともに発展した「住友グループ発祥の地」として知られています。
今回対談させていただいた古川市長は、47歳という若さで市政を担うリーダーです。一度は関東へ出ながらも、「地元を元気にしたい」という一心で28歳で市議に立候補したという経歴は、起業家として地方創生を志す私にとっても非常に共感するものでした。
訪問先のオリジナルソングを作っています。ぜひブログと共にお楽しみください。
Yo
瀬戸内の風に乗せるこのVibe
東予 新居浜 ここがMy life 別子の山から掘り出したSoul
銅と汗がこの街のGold
住友のルーツ ここからは 高い鉱山の 記憶がまわる
始まりはここ 新居浜Flow 祭囃子が 背中をおそう 工場のサイレン 朝の目覚め 油と鉄の匂いがせめる
現場で鍛えたブレん考えじゃ 取り一つで結果が変わるで
派手じゃないけど芯が太い 口数少ない 仕事で語るタイプ
「なんとかなるけん」それが強い 転んだくらいじゃ、折れない ドン ドン ドン 太鼓が鳴る
腹に響いて誇りが立つ
担いどる背中が語っとる
新居浜プライド 受け継いどる ドン ドン ドン 空へ差し上げ
「やりゃあええんよ」迷いは捨て
小さな街から世界へFly
新居浜Represent This is my pride 山と海に育てられ
帰る場所はここにあるけん
祭りと歴史 背負って言う
新居浜から 今もStill do
「11万人の工業都市」が抱えるリアル
市長との対談でまず驚かされたのは、新居浜の経済的なポテンシャルです。四国で6番目の規模を誇り、製造品出荷額は県内トップクラス。市民の平均所得も比較的高く、まさに「ものづくりの町」としての底力を持っています。
しかし、その一方で市長が語ったのは、地方都市が直面する厳しい現実でした。「年間で約1,300人もの人口が減っている」という事実は、故郷を離れて活動する私にとっても胸に刺さる言葉でした。かつては家族向けの社宅で賑わった場所も、今や単身者向けへと姿を変え、大手企業であっても地方での人材確保には高いハードルを感じているといいます。
「スマートシュリンク」という賢い選択
人口減少をただ嘆くのではなく、市長が掲げたのは「スマートシュリンク(賢く縮む)」という視点でした。 「改革という言葉で過去を否定するのではなく、積み重ねてきたものを大切にしながら、令和の街づくりへアップデートしたい」 そう語る市長の言葉には、教育施設や公共インフラを集約し、限られた資源で住民の豊かさを維持しようとする現実的かつ前向きな決意が滲んでいました。
伝統文化を「経済」と「観光」に変える挑戦
新居浜といえば、切っても切り離せないのが「新居浜太鼓祭り」です。2025年の大阪・関西万博では、単独自治体として唯一、EXPOアリーナで3台の太鼓台を披露。150人の「かき夫」が巨大な太鼓台を担ぎ上げる姿は、世界中に衝撃を与えました。
「あんなに大きいとは思わなかった」との参加者の声に対し、万博会場での反響を嬉しそうに語る市長。しかし、ここにも課題はあります。これほど強力なコンテンツがありながら、観光客を受け入れるホテルやインフラが不足しており、地域の経済に十分に還元できていないという点です。「見てもらうだけでなく、どうお金に変えていくか」という市長の経営者的視点の問いは、私のプロジェクトにとっても重要なテーマになりそうです。
故郷から始まる、日本の未来探索
対談の最後、市長は「日本一の子育て環境」や「家族に優しい街」への意気込みを語ってくださいました。 新居浜は、古き良き昭和の熱量を残しながら、令和の新たな形を模索している。そんな力強い鼓動を感じた初回の訪問でした。
私の「1718ニホン探索」は、ここ新居浜から始まります。各地のリーダーたちが抱く苦悩と希望を、一つひとつ丁寧に紡いでいきたいと思います。
訪問日:2026年1月6日(火)
【新居浜市の情報まとめ】
愛媛県の東予地方に位置する、人口約11.2万人の都市。1691年の別子銅山開坑以来、住友グループの企業城下町として発展し、四国屈指の臨海工業都市として知られています。
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産業: 化学工業、非鉄金属、一般機械などが盛んで、製造品出荷額は四国トップクラス。
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文化・観光: 四国三大祭りの一つ「新居浜太鼓祭り」が有名。豪華絢爛な「太鼓台」が市内を練り歩く姿は圧巻。また、別子銅山の歴史を伝える「マイントピア別子」などの産業遺産も点在。
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グルメ: フグをザクザクと刻んでカワハギの肝と和えた郷土料理「ふぐざく」は、新居浜が発祥の地。
新居浜市街地と四国山脈
あかがねミュージアム
歴史漂う「旧広瀬邸」
対談動画はコチラから
【ゲストプロフィール】
古川 たくや(ふるかわ たくや)氏 愛媛県新居浜市長。1978年生まれ、新居浜市出身。早稲田大学卒業後、国会議員秘書を経て2007年に新居浜市議会議員に28歳の若さで初当選。愛媛県議会議員(4期)を務めた後、2024年に新居浜市長に就任。「令和の街づくり」を掲げ、子育て支援や行政のDX、持続可能な都市運営(スマートシュリンク)を推進している。
【筆者プロフィール】
福本 拓元(ふくもと たくゆき) 株式会社ニホンノチカラ代表取締役。愛媛県新居浜市出身。株式会社ユーグレナ共同創業者として東証プライム上場を果たす。2026年より地方創生を目指す起業家として、「1718ニホン探索」プロジェクトを開始。全国1,718市町村を自ら回り、地域のリーダーとの対談を通じて、日本の可能性と課題を世界に発信している。









